阪急阪神ホールディングス傘下の阪神電気鉄道は14日に、全線のダイヤ改正を実施する。今回のダイヤ改正では阪神本線の神戸三宮から、阪神なんば線を通じて奈良方面へ向かう「快速急行」の利便性を向上させる。神戸三宮〜近鉄奈良の速達性向上や、運行時間帯を拡大することなどが柱になる。阪神が全線のダイヤ改正を実施するのは2016年3月以来4年ぶり。(写真は神戸三宮に停車する阪神の快速急行)
近鉄線と直通運転している快速急行は通常、神戸三宮〜尼崎間を6両編成で運転しているが、土日と祝日に8両編成に増結して運転する。6両編成の場合に尼崎駅で実施している、奈良方面行きでは増結、神戸方面行きは解放の作業を取りやめる。これに伴って神戸三宮〜近鉄奈良の時間が短縮。最速達列車は所要時間が76分と、従来の79分から3分早く着く。神戸三宮〜近鉄奈良は平均80分と6分短縮、近鉄奈良〜神戸三宮は平均82分と1分短縮になる。
このほか平日朝のラッシュ時間帯に快速急行を増発し、土日・祝日の快速急行の運転時間帯を夜の遅い時間帯に拡大。阪神〜近鉄の両沿線間を行き来する乗客の利便性を高め、輸送力を向上する。同時に大阪ドームで開催されるプロ野球やコンサートなど、催し物が開催される際の混雑緩和にもつなげたい考えだ。平日昼間の快速急行は、これまで通過していた今津駅も停車する。
すべての快速急行が停車していた芦屋駅は、土日に通過する。駅の両端に踏切道がありホームが延長できず、8両編成の車両が停車できないため。
このほか朝のラッシュ時に大阪梅田方面行きの普通を御影駅で区間特急と接続させるダイヤ改正なども実施する。利便性向上や御影駅のホーム上の混雑緩和などをねらう。
▽関連記事
- 関連記事
-