日経平均が週間で2243円下落 神栄が急落、新型肺炎関連にも見切り売り
- 2020/02/28
- 19:32

28日の東京株式市場では日経平均株価が大幅に下落。終値は前日比805円27銭(3.67%)安の2万1142円96銭だった。5日連続の大幅な下落で、今週25〜28日の下げ幅は2243円78銭(9.59%)と記録的な急落になった。肺炎を引き起こす新型コロナウイルスへの感染が世界的に拡大しているのを背景に、世界景気が悪化することへの警戒感から米株式相場が大幅に下落した流れを受けた。
朝方から全面安の展開。日経平均の下げ幅が一時1000円超に拡大した午後の取引時間中、神戸市中央区の三宮センター街にある証券会社の前で立ち止まり、個別銘柄の値動きを示す株価ボードを眺める人の姿が目立った。株価ボードが下落を示す青色に染まっている(写真)のを見て、「全部、青やな」とつぶやいて足早に立ち去る人の姿もあった。
神戸市に本社を置く会社の銘柄では、神栄(3004)が大幅安になった。終値は前日比57円(8.57%)安の608円だった。一時は598円まで下落し、2017年9月末の10株を1株にした株式併合以来の安値を連日で更新した。
同社は空気清浄機の部品であるホコリセンサーを製造。ウイルス対策で空気清浄機の販売が伸びれば、同社も恩恵を受けるとの見方から1月下旬に上昇した。だが、すでに上昇前の水準も下回っている。見切り売りが膨らみ、新型肺炎関連の銘柄としての買いを打ち消すほど、景気悪化の影響を織り込む値動きだ。
このほかシスメックス(6869)、川重(7012)、神戸製鋼(5406)、住友ゴム(5110)、上組(9364)など時価総額上位がそろって下落した。加えてスタジオアタオ(3550)が11%下落、カルナバイオ(4572)が8%近く下落するなど、新興企業向け株式市場に上場する銘柄も下げがきつかった。
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