日銀神戸支店、景気「緩やか拡大もペース鈍化」維持 新型肺炎「注意深く見る」

 日銀神戸支店が7日に発表した2月の金融経済概況では、兵庫県内の景気について基調判断を据え置き、「基調としては緩やかに拡大しているものの、そのペースは鈍化している」との見方を3カ月連続で示した。個人消費についても、消費税率引き上げによる影響は前月に比べて小さく、「基調としては緩やかに持ち直している」との見解を維持した。一方で、新型コロナウイルスによる肺炎の影響をめぐって武元和彦支店長は記者会見で、現時点で顕在化していないが「注意深く見ていきたい」と言及した。

 今回の景気判断に使用したのは主に19年12月分のデータ。観光地の入り込み状況は「高水準」といい、神戸市内の主要ホテルの客室稼働率は前年比0.9%低下の76.6%と高水準だった。1月も正月休みが長かったことや、天候に恵まれたことで観光客数は少なくなかったというが、武元支店長は「宿泊施設での中国人客のキャンセルの動きが見られている」と指摘した。

 武元氏は加えて「製造業を中心に、中国への出張取りやめや、中国の現地拠点の休業延長などの動きが見られている」とも指摘。「今後影響が長期化した場合、サプライチェーン(供給網)などを通じて(兵庫県内の景気にも)影響が生じる可能性がある」と述べ、引き続き統計データや企業などへの聞き取り調査などを通じて、経済情勢の変化を見極めたい意向を示した。記者会見の内容は、終了後に日銀神戸支店が明らかにした。

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