新型肺炎の拡大が加速、出張の制限など強化の動き 検査試薬は在庫確保へ

 中国の湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大に伴い、外務省は24日に同省の感染症危険情報を「3(渡航中止勧告)」に引き上げた。これを受けて27日は、神戸に本社を置く企業も対策を強化する動きが広がった。川崎重工業は、グループ会社のある武漢への出張について延期や中止するよう社内に通知していたが、この範囲を湖北省全体に広げた。神戸製鋼所は「渡航」を見合わせるよう社内に通知し、出張だけでなく個人的な旅行も控えるよう求めている。

 中国政府は30日までとしていた春節(旧正月)の休暇を2月2日まで延長すると発表した。新たな休みが増えることで工場などの不稼働日が増えて、生産に影響する可能性が出てきた。ただ事態が流動的ということもあり、各社とも生産への影響は調査中という。一方で血液検査機器の世界大手であるシスメックスは、武漢を中心に血液検査の機会が増えており、検査試薬の需要が伸びているというが、「需要の増加は局地的ということもあり、休日が増えても代理店が保有するなど流通している在庫で補えると現時点では見込んでいる」(IR・広報部)としている。

 このほか兵庫県は27日午後、早金孝防災監や関係幹部らが出席して新型コロナウイルスに関する連絡会議を開催。政府が新型コロナウイルスによる肺炎を「指定感染症」に指定する方針を示したのを受け、その場合の対応を確認。都道府県知事が患者に感染症の対策が整った医療機関に入院を勧告することや、一定期間に仕事を休むよう支持できるなどの情報を共有した。各部署が担当する集客施設や宿泊施設などで、手洗いやマスクなどの感染症対策の強化や、医療機関の積極的な受診をさらに呼びかけることなども確認した。

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