4〜12月期決算発表が本格化 海外景気の影響が焦点に、12月期決算発表も
- 2020/01/27
- 02:03
神戸市内に本社を置く上場企業の2019年4〜12月期決算発表が28日から本格化する。28日には石原ケミカルが発表するほか、シスメックスは2月5日、神戸製鋼と川崎重工業が2月6日に発表を予定する。米中貿易摩擦を発端として停滞した海外景気がどう影響するのかが焦点になりそう。半導体製造装置などで明るい兆候が出ているとの指摘もあり、収益の方向性について会社の判断も注目だ。19年12月期の通期決算の発表も相次ぐ。
半導体製造装置を作るのに必要な素材の表面処理「溶射加工」に強みを持つトーカロは1月31日に4〜12月期決算を発表する予定だ。半導体関連では次世代通信網の「5G」やIoT(道具やセンサーなどをネット接続する常時情報収集・監視・制御)の普及を目前に控え、動きが出てきたとの指摘がある。半導体製造装置の輸出も上向いている。そうした期待感から株価も上昇基調とあって、方向性を確認する業績になるかどうか注目だ。
アジュバンコスメジャパンは17日に4~12月期決算(20日締め)を発表済み。20年3月期決算には創業来初めての最終赤字を計上する見通しだが、19年10〜12月の3カ月間でみれば黒字を確保した。10月に消費税率の引き上げを通過したが、その後も内需は堅調との見方が多い。「タピオカ」「ドラレコ(ドライブレコーダー)」と注目された2商品を販売する店舗を抱えるG-7ホールディングスが1月31日に発表する4〜12月期決算も、関心を集めそうだ。
19年12月期が決算期末の会社は2月7日以降に相次ぐ。米ギリアドサイエンシズとのライセンス契約で前期は最終黒字になったとみられるカルナバイオサイエンスは、今期の見通しに関心が集まりそうだ。ただ医薬品候補物質の導出は事前に予測がしづらいこともあり、期初の業績予想は最終黒字を見込むかどうか微妙だ。このほか前期に大幅な収益悪化見込みを発表したノーリツの今期予想も関心を集めそう。住友ゴム工業は決算発表に合わせて中期経営計画を発表する。
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