バレンタイン商戦は「ルビーチョコ」がモテモテ 神戸メーカーも相次ぎ発売
- 2020/01/26
- 22:29
2月14日のバレンタインデーに向けた商戦が本格化しつつある。今年のトレンドの1つは「ルビーチョコレート」が広がりを見せていることだろう。ネスレ日本が「キットカット」ブランドで世界で初めて商品化して以来2年が経過。ルビーチョコレートを開発し、原料を供給するバリーカレボー(スイス・チューリッヒ)の日本法人によると、今年は「昨年のバレンタインシーズンに比べ約3倍のルビーチョコレートを供給する」というモテモテぶり。神戸に本拠地を置く洋菓子メーカーも、相次いでルビーチョコレートを使った商品を投入している。
ネスレ日本はルビーチョコレートを投入して3季目のバレンタイン商戦になる。今年は「キットカットショコラトリー・ルビー2020アソート」を15日に発売した。キットカットの高級ラインで著名なパティシエ(洋菓子職人)の高木康政氏が監修する「ショコラトリー」ブランドで販売する。定番商品の「サブリムルビー」に加え、同製品にクランベリーとアーモンドを豪華にトッピングした「ルビー2020」をセットにした(1段目の写真)。内容量は2本(各1本)で税込み1296円。全国7店舗のキットカットショコラトリーと、公式通販サイト、全国に数十カ所開設するポップアップショップで販売する。
エーデルワイス(神戸市中央区)は、洋菓子ブランド「ヴィタメール」の全店で「マカデミア・ショコラ(ルビー)7枚入」(2段目の写真)を発売。歯ざわりの良いサブレにマカダミアナッツとアーモンドを乗せて、ルビーチョコレートでコーティングした。はなやかなルビーチョコレートに合わせた期間限定のオリジナルボックスに入れて、税込み1296円だ。さらに「アンテノール」の全店ではルビーチョコレートとイチゴのガナッシュクリームを、チョコアーモンドのスポンジではさんだケーキ「ルビーと苺(いちご)のハート・ショコラ」を税込み999円で2月11〜14日に販売する。
パティシエエスコヤマ(三田市)は「チョコレート専門店Rozilla」では板状のチョコレート「タブレット」シリーズに、ルビーチョコレートを使った2品「ブラッドオレンジ&ストロベリー」「ダブルルビー(2種類のグレープフルーツ&Rubyチョコレート)」(イメージ図)を新たに投入した。フルーツとしてのカカオの酸味や香りを持つという、ルビーチョコレートが持つ特徴を生かし、イチゴや柑橘系といった甘酸っぱい果物の風味と合わせた。それぞれ税込み1458円で、ネットで予約してRozilla店舗で受け取ることができるほか、ネット通販での販売もある。
このほかファミリーマートや森永製菓、不二家などの全国ブランドや、堂島ロールの「Мon cher」(モンシェール、大阪市北区)などもバレンタイン商戦にめがけてルビーチョコレートを投入。国内では100種類を超える商品がルビーチョコレートを採用したという。背景には、これまで海外生産のみだったルビーチョコレートを、日本法人のバリーカレボージャパンが特定顧客・メーカー向けに同社の高崎工場(群馬県高崎市)でも生産し始めたことがある。供給体制が整ったこともあり、第4のチョコレート「ルビー」は日本の洋菓子市場で一段と輝きを増しそうだ。(写真・図はバリーカレボーを通じて各社提供)
■ルビーチョコレート スイスのチョコレートメーカー「バリー・カレボー」(チューリッヒ)がビター、ミルク、ホワイトに次ぐ新しいチョコレートの種類として2017年に開発。ルビーカカオと呼ばれる独特の赤みがかった色を持つカカオから作り、フルーティーな酸味が特徴だ。日本では18年1月にネスレ日本が世界に先駆けて商品化。キットカットショコラトリー「サブリムルビー」として発売した。
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