神戸市、須磨水族園の再整備で応募書類「提案書」公表 21年4月着工想定
- 2019/12/27
- 00:50
神戸市は26日、須磨海浜水族園・海浜公園の再整備で優先交渉権者に決まったサンケイビル(東京都千代田区)を代表とする共同事業体の「公募設置等計画」を公表した。共同事業体が神戸市に提出した提案書に相当するもの。神戸市が9月12日に公表した「概要」と同じ計画だが、より詳細に記載している。水族館については須磨海浜水族園がはたした役割を、鴨川シーワールド(千葉県鴨川市)が持つノウハウを取り込むことで、年200万人と世界で10位の来館者を集める水族館にする計画を盛り込んだ。(図は園地の平面図=神戸市が公表した資料より)
計画によると水族館の運営は、鴨川シーワールドの運営会社であるグランビスタホテル&リゾート(東京都千代田区)が担当する。同社は水族館以外に宿泊施設の運営管理も担当。宿泊施設には、飼育員やトレーナーの解説を聞きながら、エサを与える体験などができる人工のラグーン(浅瀬のプール)を設ける。施設の建設・設計は全体の統括を竹中工務店が担当する。2021年4月に着工し、全体の工期は36カ月(3年)を想定。工事が始まってからも現在の須磨海浜水族園は本館だけで23年5月まで営業を続ける計画だ。24年春に新水族館が開業する。
来場者数の獲得に向けては、5年ごとに追加投資によって来場者数の減衰を抑える。水族館の初年度は250万人の来場者を見込むが、5年目には200万人まで減少するとみる。ただ、その後は設備投資などによって魅力を高め、200万人を下回らない計画だ。さらに、国内でも希少なシャチによって、集客力が維持できるとも強調した。シャチを飼育している鴨川シーワールドの来場者数が横ばいで推移、名古屋港水族館(名古屋市港区)はシャチを導入してから集客数は増えていると主張した。
公園部分には公園事務所のほか、園地の歴史を紹介する須磨歴史ギャラリーと、多目的スタジオの須磨ホールを含む「パークコンシェルジュ棟」のほか、子育て施設や売店、キャンプ体験レストラン、眺望を重視したカフェといった「にぎわい施設」3棟を建設する。水族館を含む公園全体では開業年440万人、その後は390万人を安定して集める見通しとしている。
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