三宮~旧港湾部を結ぶ連節バス、神姫バスが4台投入へ 採算確保など課題

20191226連節バス

 神戸市が26日午前に開いた「都心~ウォーターフロント間における連節バス等運行に関する協議会」(会長・小谷通泰神戸大名誉教授)の第2回会合では、2021年4月から予定しているバスの本運行で、運行受託会社の神姫バスが4台の連節バスを新たに投入することが明らかになった。車体のほかバス停やシンボルマークなども合わせたトータル(総合)デザインについて検討を始めた。20年夏にも意見募集を実施して、デザインや愛称を決める計画だ。

 この日の会合では9〜10月のラグビーワールドカップ(W杯)に合わせて実施した、連節バスのプレ(事前)運行の結果を神姫バスと神戸市が報告。10日間の運行で乗客数は2889人と乗客数は少なく、収入に対する費用の比率は約30%と大幅な採算割れだった。利用者へのアンケート調査では、バス停が目立たず分かりにくいといった声も多かった。三宮とファンゾーンのメリケンパークを結ぶ連節バス(写真)の運行を、知らない人も多かったとみられる。このため誘客面からも、分かりやすいバス停や案内表示などが必要になっている。

 連節バスは今後再開発が本格化する三宮から、オフィス・住宅などの複合ビル整備が進む新港突堤基部を通過して、中突堤や神戸駅を結ぶ。今後約10年の再開発で大きく変化する、神戸都心の中心的な交通機関と位置付けることができる。委員の間からは、デザインの先進性などを通じて「新しい神戸のフラッグシップ(旗艦)になれば」(長浜伸貴・神戸芸術工科大学教授)と期待する声も出ていた。

 一方で、課題の採算確保のための手法としては、通勤による固定客の獲得をめざす。特に20年後半から順次開業する新港第1突堤基部の再開発では、住宅とともに上場会社の本社も開設される予定。午前7時台を中心に新港町と三宮の直行便などを設定して需要の確保をねらう。一方、観光客向け路線バスのシティー・ループや、自転車シェアリングのコベリンなどとも連携し、休日の観光で回遊性向上もめざす。

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