神戸海洋博物館が2月5日に新装オープン ホールには映像、操船シミュレーター
- 2019/12/24
- 00:29
神戸市は23日、展示物のリニューアルを進めている神戸海洋博物館(神戸市中央区)を2020年2月5日に新装オープンすると発表した。入口ホールは室内いっぱいに映像を投影する「プロジェクション・マッピング」で演出し、約150年前の開港から神戸港の未来を概観する。全体として、神戸港の歴史と役割を学べる展示になるよう工夫した。操船シミュレーターや、ガントリークレーン・シミュレーターなど他の博物館では見られない、体験型展示も用意した。
映像を投影する入口のホールには「船の模型航路」と題して船の模型も展示する。さまざまな方面から模型の寄贈を受けていたが、これまで同館では特に規則性もなく展示していた。これを船が作られた年代順に並べ替えて展示し、西洋帆船から今日の客船、貨物船へと船が進化していく様子をたどれるようにした。さらに奥へ進むと鳥瞰図絵師の青山大介さんが描いた巨大なコンテナ船と客船「飛鳥2」が楽しめる。小さな子供も船に興味を持てるように構成した。
操船シミュレーターでは2種類の船が模擬体験できるようにした。通常は、神戸市の港務艇「きくすい」をモデルにした神戸港内を巡る5分のコースを体験する。イベント時などは15分のコースで、大型コンテナ船が六甲アイランドのコンテナターミナルに到着する場面を再現する。水先案内人の合図で舵を切ったり、エンジンを操作したりという本番さながらの体験で、将来の海運人材育成につなげる。ターミナルでコンテナの積み下ろしをするガントリークレーンの模擬体験もできるようにした。
これまでほとんど活用してこなかった、エントランス奥の屋外展示場には海、港、船にまつわるトリックアートを展示。撮影スポットととして活用し、SNS(交流サイト)などを通じて来館した様子が拡散することも意識した。3カ所のトイレもすべて和式を洋式に改めた。展示解説は日本語と英語を併用するが、専用アプリで中国語と韓国語にも対応する。
神戸市はあわせて、神戸海洋博物館の指定管理者として展示リニューアルも委託した丹青社を選定したと発表した。議会の承認を得て正式決定する。現在の入館料は大人600円、子供250円(併設するカワサキワールド含む)だが、丹青社が指定管理者になる4月1日から料金改定を実施する予定としている。(写真は神戸ポートタワーと神戸海洋博物館が映る夜景)
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