小池東京都知事、20年の東京五輪「見えないレガシーを残す」 神戸市内で講演
- 2019/12/14
- 17:25
東京都の小池百合子知事(写真左)は14日午後、神戸市内で講演し、2020年夏に開催する五輪・パラリンピック東京大会を契機に「東京と日本の持続可能な成長を進める」と語った。そのうえで1964年の東京五輪が、新幹線や首都高速道路といったインフラ整備など目に見える遺産(レガシー)を残して日本の高度経済成長を支えたと指摘し、「今回は見えないレガシーを残す」と対比してみせた。具体的には電線地中化の促進や、次世代「5G」の通信網整備などを挙げた。
小池氏が国会議員だったころから取り組んだ電線地中化については、今秋の台風15号が千葉県内の幅広い範囲で停電を引き起こし「急速に仲間が増えた」という。一方で、より高速の通信ができる5G通信網については「むかし私がキャスターとして関わった金融業界では、いまや1分間に何万回という取引が行われている」と現状を説明し、東京が経済の中心であり続けるためにも5Gの普及は必須だと強調した。東京・日本橋の頭上にかかる首都高速道路を地下化して、景観を改善する議論が活発になっているのも「見えないレガシーに向けた取り組み」と話していた。
全日本不動産政治連盟が主催した「政経セミナー兵庫県大会」で講演した。同大会では小池氏に加えて、兵庫9区選出の衆院議員である西村康稔経済財政・再生相(写真中)、全日本不動産政策推進議連の会長を務める野田聖子元総務相(同右)も講演した。
西村氏はドローンによる宅配便の配達や、乗り合いバスの無人運転、顔認証の普及なども「遠い未来の話ではなく、もうすぐの世界」と説明。「その際に、どうやってプライバシーを守るかというルール作りを日本が世界に呼びかけて、いまやっている」と話し、新しい技術を安心して使えるようにするための取り組みを紹介した。
野田氏は人口減少問題に言及した。「空き地空き家問題も、所有者不明土地問題も、元はといえば人口減少が根底にある」と指摘。急速に人口が減る中で外国人労働者の受け入れが不可避であることに加え、「男性も女性も平等に子供から愛される親になる権利はあるはず」と、働きながら子育てができる環境整備を通じた、人口の自然減対策の重要性を改めて強調した。
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