久元神戸市長、水素運搬船が進水「たいへん感慨深い」 水素バス「できれば導入」

20191212久元神戸市長

 神戸市の久元喜造市長(写真=神戸市が配信した動画より)は11日の定例記者会見で、同日午前に川崎重工業の神戸工場(神戸市中央区)で、世界で初めて建造する液化水素運搬船の進水式が開かれたことについて「たいへん感慨深いものがある」との感想を述べた。「超低温の液化水素をオーストラリアから運び、神戸に荷揚げをするサプライチェーン(供給網)構築の実証実験で、その成果を見極める日がくるのを楽しみにしている」と語った。

 久元氏は「市長になったばかりのころ、川重の播磨工場で(水素供給網の)構想を聞く機会があった」という。川重は古く神戸に本社を置く有力企業とあって「ぜひこれを神戸を拠点に展開してほしいということで、緊密に連絡を取った」。その結果、輸入した水素を陸揚げする拠点施設を、神戸空港島に建設することにつながったという。同施設もほぼ完成しており、今回進水した水素運搬船を使った実証試験の舞台になる。「水素関連産業の集積にもつながる」との展望も述べた。

 かねて導入に前向きな姿勢を示していた水素バスについて、2020年度予算に盛り込むのか記者が聞くと「まだ導入を決めたわけではない」と答えた。そのうえで「できることなら何らかの形で導入したいと思っているが、路線バスとして導入できるのか関係部局で検討している」という。加えて水素の補給に使う「ステーションも必要」と指摘した。

 2050年までに温室効果ガスの排出をゼロにすると宣言する都市が現れていることに関する質問には、「宣言すること自体は否定しないが、何か勢いのようなもので宣言するよりは、具体的な施策を1つ1つ前に進める道を選びたい」と述べた。「神戸では世界初の水素サプライチェーンの構築や、世界初の水素発電実証プラントと、具体的な取り組みをしっかりしている」と強調していた。

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