富士通、スーパーコンピューター「富岳」の出荷を開始 石川県の子会社

20191202富岳ラック

 富士通は2日、子会社の富士通ITプロダクツ(石川県かほく市)でスーパーコンピューター「富岳」の出荷をを開始したと発表した。第一弾として、高性能の中央演算装置(CPU)「A64FX」を搭載したコンピューターラック(コンピューター本体、写真=富士通提供)の6基を乗せたトラックが、神戸市中央区にある理化学研究所の計算科学研究センターに向けて出発した。富士通ITプロダクツでは関係者による初出荷の式典を同日午後に開催した。

 富岳は理化学研究所と富士通が共同で開発し、開発費用は官民合計で約1300億円。文部科学省は2021にも利用開始をめざす。8月に運用を終えたコンピューター「京」の後継機だ。CPUのA64FXを15万個以上、高速ネットワークで接続する。ラックの数では約400基になる。富士通は今後も富岳のラックを順次、神戸へ向けて出荷するほか、神戸の計算科学研究センターでも据え付けや接続、調整作業などを続ける。

 富岳は、京に比べて100倍の性能を発揮するのに、消費電力は約3倍程度に抑えることをめざす。試作機はスーパーコンピューターの省エネ性能を示すランキングである「グリーン500」で世界一を獲得したと11月19日に発表していた。富士通は「富岳」と同じCPUを搭載した商用スーパーコンピューター「PrimeHPC FX1000」および「PrimeHPC FX700」の国内外向け販売も計画している。

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