ノーリツ、住設システムから撤退 希望退職600人募集・来期に特損70億円

 ノーリツは27日、住設システム分野からの撤退と、希望退職の募集を柱にした国内事業の構造改革を実施することを決めたと発表した。システムキッチンやシステムバス、洗面化粧台の製造販売を2020年6月末に終了する。主力事業である温水空調分野に経営資源を集中させ、同社全体として採算を改善するのがねらい。2020年12月期には構造改革の一時費用として約70億円の特別損失を計上する見込みだ。

 住設システム分野は18年12月期の売上高はが115億円だった。前期の連結売上高は2098億円で、この5.5%を占める。営業担当者らは住設システム分野の製品とあわせて他の製品も販売することなどもあって、厳密に同分野の損益は開示できないというが、「経営指標なども含めた、さまざまな角度から分析して同分野が収益に貢献していないのが明確になった」(広報担当者)ため撤退を決めた。

 既に販売した同分野の製品のアフターサービスは、引き続きノーリツが担当する。システムキッチンと洗面化粧台を開発・生産する子会社アールビーのうち、前橋市にある「キッチンライフ事業所」は、譲渡について取引先と交渉中だ。

 希望退職の募集は、20年3月20日時点で45歳以上の正社員と契約社員が対象。約600人を募集する。20年1月17〜31日に募集し、同3月20日に退職する予定とした。応募者には退職金に加え特別加算金を支給。再就職支援も実施する。今年9月末時点の従業員数は3168人で、この2割弱の減員を見込む。

 経営責任の明確化を目的に、役員報酬の月額を減額することも決めた。20年内に6カ月間、国井総一郎社長は50%減、専務執行役員の2人は20%減、常務執行役員と執行役員の14人は10%減にする。19年12月期の役員賞与も支給を見送る。一連の構造改革などは20年に入ってから実施するため、19年12月期の連結業績への影響は軽微という。

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