桜井日銀審議委員「震災後の先端産業誘致で成果が出始めている」 記者会見

20191127桜井日銀審議委員

 日銀の桜井真審議委員(写真)は27日午後に神戸市内のホテルで記者会見し、午前中に開催した金融経済懇談会などを通じ、1995年に発生した「阪神淡路大震災後に誘致育成を進めた先端産業で、成果が出始めているという印象を持った」と述べた。神戸市中央区のポートアイランドで神戸医療産業都市の取り組みや、水素エネルギーを発電に利用する実証実験などを念頭に話した。

 一方で、兵庫県からの人口流出、人口減少については「他の県に比べてそれほど大きく、激しいかというと、必ずしもそうではない」と指摘。ただ、金融経済懇談会でのやり取りを通じて、「みなさん危機意識は持っておられるという感じはした」という。問題に対応するための「官民の連携も良く取れている」と評価した。もっとも震災で被害が大きかった神戸を中心に「先端産業を育成してきたがゆえに、コントラストが強すぎるのかな」との印象を持ったとも話していた。

 兵庫県景気の先行きは「特に神戸・兵庫は米中関係、中国との経済関係が強いという特徴があるので、慎重な見方が多いのだろう」との認識を示した。足元については、金融経済懇談会を受けて「人手不足で設備投資をしているという話と、先端産業などで研究開発投資をしているという話があり、明るい部分と慎重な見方が混じり合っているという印象だった」と語った。

 金融政策全般については、「現在の経済状況を考えたときに、景気後退など切羽詰まってきているのかどうか」と述べ、新たな金融政策での対応が必要な局面でないとの見方を示した。

 外国為替市場で円の対ドル相場が、きわめて安定的に推移しているとの記者の質問には「9月末以降、特に安定しており、一つの安心感」と述べ、景気の下支えになるとの認識を述べた。そのうえで円相場が安定している理由について「日米欧など主要国の全体としての中央銀行のバランスシート(総資産)や通貨供給量が、相対的に大きな変化がない状態が2016年の後半ぐらいから続いていることがある」と指摘。さらに「物価上昇率の差が先進国間で大きくなっていない」「金融政策の方向が日米欧で食い違っていない」といった要因が重なったためと説明した。

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