神戸市の来年度予算「枠配分方式」を強化 部局の裁量拡大・編成方針発表

20191126神戸市予算方針

 神戸市が26日に発表した2020年度の予算編成方針では、財源を部局ごとに配分して現場の判断で支出額を一定の枠内に収める「枠配分方式」を大幅に強化した。現場の実情をよく知る部局で資金の使い道を判断し、より機動的に施策を展開できるようにするのがねらい。神戸市は予算全件を行財政局で査定する方式を13年度で取りやめ、徐々に予算作成の権限を現場に委譲してきたが、20年度はこれまでで最も現場の自由が利く予算になる。(図は神戸市の2020年度財政見通し=クリックすると図は大きくなります)

 使い道が特定されない収入である一般財源は20年度、約4821億円と今年度に比べ6億円の増加を見込む。一方、一般財源を充てる支出のうち、人件費、扶助費、公債費の合計である「義務的経費」と、国保の負担金など「繰り出し金」の合計は3905億円と今年度並みの見通し。収入額と、必ず支出することが決まっている金額の両方が横ばい近辺で推移する中で、残りの一般財源を「可能な限り、部局の裁量で使える枠として配分した」(行財政局財務課)という。

 2019年度の当初予算では、さまざまな新規の施策などに充てる「政策経費」を113億円としていた。20年度予算では、これを43億円に抑え、今年度との差額である70億円と増収分(6億円)は各部局への「枠」として配分した計算だ。政策経費とする43億円は、駅前広場の再整備など公共空間のリノベーションや、兵庫区役所内に開設した「おやこふらっとひろば」など子育て支援施設の増設など、市長主導の施策に重点的に投入する計画だ。

 自治体予算の「枠配分方式」は、予算の総額が伸びない中で各部局の創意工夫を生かした施策を展開するための措置として近年、自治体の間で導入が進んでいる予算編成方式だ。歳入の確保やコスト削減など部局ごとに努力の結果が反映されやすく、役割を終えながら漫然と続く事業を減らす効果があるとの見方もある。加えて予算査定も各部局に任されることから、予算編成当局との折衝のために発生する予算作成シーズンの深夜残業がなくなる効果もあるとされている。

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