シスメックスとオプティム、次世代医療で共同出資会社 幅広い遺伝子レベル医療

 シスメックスとソフトウエア開発のオプティムは1日、次世代の医療・診断サービスを運営する共同出資会社を設立することで基本合意したと発表した。2020年1月を目標に、神戸市内で設立をめざす。遺伝情報から最適な治療法や、最適な疾患の予防などを引き出す高度なゲノム医療の普及を前提とした、プラットフォーム(共通基盤)を開発・運営する。資本金の規模や比率などは今後詰める。

 両社はすでに「がんゲノム医療」の分野で、シスメックスが持つ遺伝子検査の画像情報と、オプティムのAI(人工知能)を組み合わせた、新たな診断法開発や実証検証で業務提携した。このほかシスメックスの検査機器について、画像情報から故障予知につなげるIoT(センサーや道具をネット接続した常時監視・情報収集)型のサポート機能を開発中だ。

 今回さらに提携の範囲を拡大し、今後解明が進む遺伝情報から、がん以外も含めた現在よりも幅広い疾患の原因や、将来予測できる疾患などに対処するサービスの普及を想定。遺伝情報に応じた個人それぞれに対応した治療「個別化医療」を進める際に、個人情報を含めて膨大になるとみられる情報を効率的に使用するための基盤作りをめざす。製薬会社、医療機器メーカーなどが、「診断」や「治療」をアプリケーションとして提供する形を見込む。

 健康な時点から、検査や診断、治療、予後の再発防止など、あらゆる局面で、患者個人に最も適切な医療を提供しやすくするのがねらい。病院に近く、臨床情報の扱いに蓄積があるシスメックスと、AIやIoT技術に強みを持つオプティムが相互にノウハウを提供することで実現すると判断した。まずは新会社でプラットフォームの開発をめざすが、サービス開始の時期などは現時点で決まっていない。

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