病院で収拾する「検体」、有効活用促す団体 シスメックスと神戸大など共同設立

20191030バイオリソース会見

 神戸大学とシスメックスなどは30日、治療方法や医薬品の開発に向けて「バイオリソース」(検体・生体資源)の有効活用を目的とした一般社団法人「バイオリソース・イノベーション・ハブ・イン・神戸」(BRIH-K)を10月に設立したと発表した。製薬会社や医療機器メーカー、他大学などの研究機関が研究開発のために必要な検体の需要を探り、必要な検体と研究開発のマッチングなどを手がける。検体の提供は神戸大学内の専門機関から受ける。

 神戸大は医学部付属病院の国際がん医療・研究センター内に4月、神戸大内外の研究者や企業が検体を簡便に活用できることをめざした「バイオリソースセンター」を設置。同センターとBRIH-Kが、研究者や企業などの研究開発ニーズを共有することで、検体の効率的な収集などにもつながる。神大付属病院で発生した医療現場のニーズや、検体を活用するアイデアもBRIH-Kを通じて、研究機関などに提案しやすくなる見通しだ。

 BRIH-Kの資本金に相当する基金は、シスメックスが全額出資。ただ今後は必要に応じて他の企業や研究機関などから出資を受け入れることもあり得る。神戸市と神戸医療産業都市推進機構は理事を送り込んで参画し、BRIH-Kの公益性を担保して神戸市内外での活用を促す。個人情報の取り扱いを含めた倫理面での監督は、神戸大がになう。すでにBRIH-Kを活用したいとの、数件の打診を受けているという。検体利用の活性化で、神戸発の新たな医薬品・医療技術の開発、予防医療の発展などにつなげたい考えだ。

 神戸大の武田広学長(写真左から2人目)、神戸商工会議所の家次恒会頭(シスメックス会長兼社長、写真中)、神戸市の寺崎秀俊副市長(写真右から2人目)らが30日に記者会見して発表した。家次氏は、検体の有効活用で病院と研究機関の距離が近づく点に着目し、「臨床情報が研究開発をアクセラレート(加速)する」と展望。「海外の製薬会社や研究機関も神戸に来てほしい。ネットワークを作ってやっていくことは非常に大事」と話していた。

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