住友ゴム、AIが電子顕微鏡画像からゴムの特徴を推定 素材開発に活用へ

 住友ゴム工業は18日、ゴムの原材料に関する情報と、電子顕微鏡の画像で映し出した構造の情報から、弾性や耐摩耗性などの物質の特徴を推定する技術を確立したと発表した。電子顕微鏡の画像解析にはAI(人工知能)を活用。これまでは熟練した技術者の勘や経験に頼る部分もあった素材の開発が合理的に進み、同社がめざす高性能が長期間持続するタイヤ開発に弾みを付ける。

 新技術は「タイヤ・リープ・AI・アナリシス」と名付け、英語のリープ(飛躍)に新素材の開発が加速することへの期待を込めた。ゴムの内部構造は複雑で、従来の人力での解析には長い時間をかける必要があった。だがAIを活用することで電子顕微鏡の画像を短時間に、きわめて高い精度で解析できる。タイヤの使用前後で発生する、ゴム内部の小さな構造変化も検知できるという。AIによる画像解析技術は北海道大学の長谷山美紀教授と共同で開発した。

 同社が次世代タイヤの開発理念として掲げる「スマートタイヤコンセプト」では、タイヤの摩耗や経年による性能の低下を抑え、新品のときの性能を長く持続させる「性能持続技術」の開発を掲げる。そのための新素材の開発に、今回の新技術が大きく寄与するとみている。

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