上場企業の4〜9月期決算、中国景気減速の影響など引き続き焦点 発表予定
- 2019/10/16
- 23:05
18日に発表を予定するアジュバンコスメジャパンを先頭に、神戸市内の上場会社による2019年4〜9月期決算発表が相次ぐ(表)。製造業を中心に、足元で指摘されている中国景気の減速などの影響が、足元でどう表れるかが4〜6月期に続いて焦点になるだろう。設備投資関連や輸出関連など、特に中国景気の影響が表れやすい業種で2020年3月期通期の予想を修正するか、関心が集まりそうだ。
すでに3〜8月期決算を発表した会社では、MORESCOが2020年2月期の連結業績予想を下方修正した。純利益は30%減の10億円になる見通しで、従来予想である8%増の15億円から一転して減益見通しになった。中国の景気減速を受けて、自動車部品の製造に使う国内外の特殊潤滑油が伸び悩んだのが逆風になったという。自動車に関係する業種などでは同様の動きになることへの警戒感が高まりやすい。
一方、川崎重工業は9月30日に、2020年3月期の連結業績予想を下方修正した。純利益は前期比9%減の250億円になる見通し。それまでの予想である380億円から、一転の減益予想だ。業績予想の前提になる為替レートを円高方向に見直したのが主因という。期初時点では1ドル=110円を予想の前提としていた会社は多い。米国で利下げが進めば外国為替相場が一段の円高・ドル安に触れる可能性も指摘される中で、為替相場の変動による影響も注目されそうだ。
消費関連など内需は足元で堅調との指摘もあるが、9月後半に表れた消費税率引き上げ前の駆け込み需要と、その反動が通期の業績にどう影響するかも注目だ。このほか足元では台風19号の影響が、個別企業の収益動向になんらかの形で表れるかについても注目されそう。世界景気の先行きに不透明感が一段と強まる中で、こうしたリスク要因を1つずつ確認していく決算発表になるとみられる。
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