ケンミン食品、「はるさめ」タイでの自社生産品に切り替え 米輸出にもメリット

20191011ケンミン食品タイ工場

 ビーフン国内最大手のケンミン食品(神戸市中央区)は11月1日から、冷凍食品などに加工して国内で販売する「はるさめ」を自社生産品に切り替えると発表した。これまで中国の工場に生産を委託してきたが、タイのチョンブリー県にある同社の主力工場に、はるさめの生産ラインを設置。同工場での生産に切り替えることで原料の調達が安定するうえ、安全管理も確実度が高まる。さらに米国への輸出時に、中国への制裁関税を回避できるメリットもある。(写真はタイの工場=ケンミン食品提供)

 はるさめは豆類やイモ類など、コメと小麦以外のデンプンを主原料とした麺状の食品だ。中国では主原料の1つに中国産リョクトウ(緑豆)を使っていたが、近年では栽培の減少などから供給が安定しなくなっていた。このため欧州産えんどう豆と馬鈴しょのデンプンを主原料とした生産に切り替えることを決め、タイにあるビーフンの主力工場に、はるさめの製造ラインを敷設。投資額は約8000万円になったが品質も安定し、5月1日に生産を開始していた。

 一方で、米国では小麦を使わない「グルテンフリー」の食品として、ビーフンとともにはるさめの人気も高まりつつあるという。中国産はるさめは米国が輸入する際、25%の制裁関税が上乗せされたことで税率は31.4%に上昇した。これがタイ産だと6.4%に抑えられる。人件費の上昇などもあり、中国産の価格競争力が失われてきたのも、タイへの生産移管を後押しした。

 タイの工場では現在、年500トンのはるさめの生産能力を持つ。これを2030年までに年2000トンに高め、国内市場のシェア10%獲得をめざす。20年4月からは順次、全国の学校給食にもはるさめを導入する計画という。はるさめ事業を、国内シェアで約6割を握るビーフンに次ぐ、同社の基軸事業に育てたい考えだ。

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