ネスレ日本、キャッシュレス決済のコーヒーマシン展開 家庭外での接触増やす

20191008キャッシュレス決済

 ネスレ日本(神戸市中央区)は8日に東京都内で開いた事業戦略発表会で、キャッシュレス決済でコーヒーやカフェラテを提供できるコーヒーマシン「ネスカフェ ゴールドブレンド バリスタ デュオ プラス」(写真=ネスレ日本提供)をレンタル専用で11月15日から展開すると発表した。現金を取り扱わないため、人手をかけずにコーヒーが販売できる。これまでコーヒーを提供する手間をかけられなかった、待ち時間のある小売店などでも導入できるようにした。

 人口減少などを背景に、家庭で飲むコーヒーの需要は今後、一方的に拡大するとは考えにくい。半面、家庭外ではオフィスを中心にコーヒーを飲む機会が増えている。さらに従来はインスタントを敬遠していた外食店などでも、品質や味の向上を受けてネスカフェを採用する店舗が増えているという。同様に、これまでコーヒーを提供する手間をかけられなかった場所でも、手間を簡略化すればコーヒーに接触する機会を増やせる公算は大きい。そこでキャッシュレスを採用し、最大の手間であるコーヒー代の受け渡しを簡略化したのが「デュオ プラス」だ。

 コーヒーマシンの正面にタッチパネルをを取り付けた形状。画面上のメニューを選択し、ブラックコーヒー、カプチーノ、カフェラテなど8種類のコーヒーを提供する本格的なコーヒーマシンだ。クリームの量なども画面上で調節して、コーヒーの味のカスタマイズもできる。コーヒー代は、JR東日本のSuicaやJR西日本のICOCAなど交通系電子マネー、専用の「ネスカフェアプリ」、ICチップを埋め込んだ専用タンブラーと、最大3種類の方法で支払うことができる。タッチパネル上側にはICカードなどを読み取るセンサーを内蔵した。

 レンタル料金はキャッシュレス決済を利用しない場合は月額1000円(税別)だが、利用する機能によって料金は異なる。キャッシュレス決済を3種類とも利用する場合は、月額2000円(税別)になる。集金代行サービスは、専門業者が担当する。家庭向けでタッチパネルやキャッシュレス決済機能を搭載していない最新型のコーヒーマシン「ネスカフェ ゴールドブレンド バリスタ デュオ」は11月1日に発売。専用のクリーマーを使い、牛乳がなくてもカフェラテを楽しめる。希望小売価格は1万4950円(税別)だ。

 事業戦略発表会では高岡浩三社長が発表し、1〜6月期の業績にも言及した。実額は発表していないが、売上高は前年同期比4.2%増だった。主力のコーヒー、チョコレートとも順調という。半面、営業利益は同5.9%減、営業利益率は1.1ポイント悪化したという。ただ利益の減少は上期に投資などが偏ったため。2019年の年間では売上高は前期比4.9%増、営業利益は同0.1%増、営業利益率は0.1ポイントの改善をそれぞれ見込む。

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