兵庫日銀短観、全産業DIが2年半ぶりマイナス 海外経済に警戒強まる
- 2019/10/01
- 22:08

日銀神戸支店が1日に発表した全国企業短期経済観測調査(短観、9月調査)の兵庫県分では、全産業の業況判断指数(DI)が前回調査から6ポイント悪化のマイナス1と、3期連続で悪化した。全産業のDIがマイナスになるのは2016年3月調査以来2年半ぶり。国内需要は堅調ながら、米中の貿易摩擦や中国経済の減速を受けて、海外経済への警戒感が強まった。一部には影響が出始めているとの見方も強まっている。
調査期間は8月27日〜9月30日。兵庫県内の334社が対象で、回答率は100.0%だった。
製造業のDIはマイナス13だった。前回調査に比べて10ポイント悪化と、悪化が特に顕著だった。非製造業がプラス13と高い推移順を維持し、前回からの悪化が1ポイントにとどまったのと対照的。鉄鋼や非鉄金属など素材業種だけでなく、電気機械など加工業種にも悪化が目立つ業種があった。製造業には人件費や原材料費、物流費と各種コストの増加も響いているもようだ。
3カ月程度先の景況感を予想する「先行き」は全産業でマイナス3と、「最近」のマイナス1から悪化する見通しだ。ただ製造業はマイナス9と、4ポイントの改善を見込む。IT関連材の調整が一巡して市況が底入れすることや、次世代通信規格「5G」の普及に向けた需要増などへの期待感があるという。一方、非製造業の「先行き」はプラス2と11ポイント悪化の見通し。消費税率の引き上げに伴う消費者心理の後退に対する懸念が根強いようだ。
2019年度の事業計画は全産業の売上高が前期比2.4%増の見通しと、前回調査から横ばいで増収の予想を維持した。経常利益も伸び、19年度は0.1ポイント上方修正の3.4%増と増収増益を見込んでいる。19年度の設備投資計画は、全産業でみて前期比21.4%増。前回調査比で0.5ポイント減少したが、高い水準を維持した。製造業、非製造業とも企業の設備投資意欲は根強いことを示している。
記者会見した武元和彦支店長は、今回短観では海外経済の先行き懸念を受けて「製造業を中心に下方修正の動きがみられている」と指摘。海外景気は来年にかけて持ち直すとの見方もある一方、「海外経済の下振れリスクは高まりつつあるため、今後の動きをしっかりとみていきたい」と話した。今後の景気、経済情勢を見極めるうえでは「(消費税の)増税後の影響を含めた個人消費の動向」が鍵カギの1つになるとみる。駆け込み需要の反動減などが表面化するか慎重に見極める考えを示した。
あわせて発表した10月の管内金融経済概況では、景気の基調判断を据え置き「一部に弱めの動きがみられるものの、基調としては緩やかに拡大している」との見方を7カ月連続で示した。海外経済に対する警戒感は強まっているが、国内需要は依然として活発とあって、見方を据え置いた。
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