神戸港でLNG燃料の補給トライアル 20年のSOx規制強化に港湾も対応

20190918LNGバンカリング

 神戸市は18日午前、神戸港で燃料としての液化天然ガス(LNG)補給のトライアル(試行)を実施した。商船三井グループの日本栄船(神戸市中央区)が運航するLNGタグボート「いしん」が新港第4突堤に接岸。岸壁にLNGを搭載した燃料運搬車が乗り入れて、運搬車と船を直接ホースで接続する「トラック・トゥー・シップ」方式で燃料を補給した。神戸港で船舶が燃料としてのLNGを補給したのは初めてだ。(写真)

 国際海事機関(IMO)は日本を含む一般海域で、2020年から硫黄酸化物(SOx)に対する規制を強化する。規制を通過する方法の1つに、SOxをほぼ排出しないLNG船への切り替えがある。このためLNG補給拠点の整備は今後の課題とみられているが、まずは「トラック・トゥー・シップ」方式によって、小型船のLNG補給は空いている岸壁があれば、どこでも可能であることを確認した。燃料のLNGは姫路市内のガス工場から運搬した。

 いまのところ国内で運航中のLNG船は2隻しかなく、「いしん」はその1つ。ただ欧州では一部の海域で先行して規制を強化したことから、新規制に適合した船舶が普及しつつある。中でもLNGを燃料とする船舶はフェリーなどの客船に増えていることから、神戸市はフェリーターミナルの第3突堤の隣で、客船ターミナルもある第4突堤でLNG補給のトライアルを実施。神戸港でもLNG燃料の補給が可能であることをアピールした形だ。

 「いしん」は2019年2月に完成。金川造船(神戸市兵庫区)が建造した。通常は堺泉北港(堺市など)に配備し、燃料補給も同港で、トラック・トゥー・シップ方式で実施しているという。

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