須磨水族園など再整備、サンケイビルなど優先交渉権者に 23年9月に一部開業
- 2019/09/12
- 15:05
神戸市は12日、神戸市立須磨海浜水族園(神戸市須磨区)と隣接する海浜公園、国民宿舎須磨荘、駐車場の一体的な再整備で、サンケイビル(東京都千代田区)を代表とする「神戸須磨 Parks+Resorts共同事業体」を優先交渉権者に選んだと発表した。現在の海浜公園にある松林をそのまま残しながら商業施設を建設し、宿泊施設は敷地の西端からヨットハーバーに隣接する東端に移す。水族館はオルカ(シャチ)スタディアムなど3棟で構成する。商業施設は2023年9月の開業を予定する。(写真は模型)
今回の再整備は、計画から管理運営までを民間企業に任せる「パークPFI」方式を神戸市としては初めて採用。水族館の設置などを条件にして事業者を公募し、応募した2グループから有識者による選考委員会を開いて選んだ。共同事業体は代表のサンケイビルのほか、三菱倉庫、JR西日本不動産開発(大阪市北区)、竹中工務店、阪神電気鉄道、グランビスタホテル&リゾート(東京都千代田区)が構成団体だ。神戸市は1〜2カ月以内に優先交渉者と基本協定を結ぶ計画だ。
新たな水族館は延べ床面積で約1.5倍、水量で約5倍と規模が広がる。西日本で唯一のシャチの展示が目玉になる。イルカライブも継続するほか、イルカ・クジラ類の繁殖をめざす「神戸保全繁殖センター」も新たに併設する計画だ。ラッコやペンギン、カメなどは現在の須磨水族園から引き継ぐ。入場料は大人3100円、小人・幼児1800円など。24年3月末に開業を予定し、開業年に250万人、その後は年間200万人程度の集客を見込む。18年度の須磨水族園の入場者数は111万人だった。
宿泊施設も24年3月末のオープンを予定する。7階建てで全80室を計画。全ての部屋から海が見えるようにする。国内で初めて、ホテルの施設としてイルカ専用のプールを建設する。
事業期間は30年間で、当初の施設整備費用は約370億円。経済波及効果は年間323億円を見込む。神戸市はサンケイビルなどを選んだ理由として、グループ全体としての財務面からみて30年という長い事業期間での安定性が見込めるほか、事業方針の明確さや実現性で優れいているほか、松林など現在の公園が持つ資産を生かした設計になっていることなどを評価したという。
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