外資系企業、人材獲得と職務外活動の支援に期待 井戸兵庫知事と意見交換

20190904兵庫県外資系サミット

 兵庫県が4日に開催した「外資系企業・在日外国商工会議所合同サミット」では、兵庫県や神戸市が外資系企業にとって魅力的な地域であるために何が必要かを議論した。集まった外資系企業からは、どのように優秀な人材を獲得するかという点に加え、日本語を母国語としない従業員の生活や地域社会への参加といった職務外活動への支援への期待に関心が集まった。

 この日の「サミット」は兵庫県内に立地する外資系企業5社(AUX JAPAN、デカトロンジャパン、日本イーライリリー、ネスレ日本、P&Gジャパン)、在日米国商工会議所、在日フランス商工会議所、カネディアン・アカデミイのそれぞれ代表者が出席。兵庫県からは井戸敏三知事や県幹部らが出席した(写真)。まず兵庫県が、同県の外資系企業の立地数が東京都、神奈川県、大阪府に次いで4位で推移していることなどを説明し、意見交換に入った。

 外資系企業からは外国語と日本語ができるという点にとどまらず、優秀な人材の確保が課題との声が相次いだ。日本イーライリリーの北野美英執行役員は、ディスコ(東京都文京区)が開催する日英バイリンガルのための就職イベント「ボストンキャリアフォーラムのようなイベントを兵庫県で開催すれば」と提案した。一方で、カネディアン・アカデミイのジョナサン・シャツキー学園長は、「世界各地の大学に進学したカネディアン・アカデミイ卒業生が再び兵庫に戻ってくるように、卒業生のデータベースの活用もありうるのでは」と話していた。

 優秀な人材が外資系企業に定着するためには、職務外でも充実した生活ができる環境が必須との指摘もあった。「日本語ができないと病院ではとても苦労する」(P&Gジャパンのスタニスラブ・べセラ社長)といった声が相次いだほか、地域社会に参加するための交流事業などがあってもよいとの声ももあった。

 一方で、性的少数者(LGBT)への寛容度が高いことが、外国人が暮らしやすいかを見極めるうえでの指標の1つになるとの指摘も出ていた。優秀な人材を確保するうえで「LGBTは社会問題ではなく経済問題」(在日米国商工会議所のローラー・ヤンガー専務理事)、「外資系企業にやさしい街づくりというブランディングにひもついた形で(LGBT関連施策を)進めてほしい」(イーライリリーの北野氏)との声もあった。外資系企業の増加は、外国人を受け入れる街づくりを通じて、住民の多様化に対応することにもなる。

 外資系企業との意見交換会は1998年から年に1回実施しており、今回で22回目。井戸知事は冒頭のあいさつで、「これまでは2月か3月に開催することが多かったが、今年は来年の施策を検討し始める今の時期に移した」と説明。「みなさんの提案を早速、生かしていこうという気持ちを込めた」と話していた。

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