LINEで災害情報共有、住民参加で1月17日に訓練 神戸でAI防災協議会部会

20190829AI防災協議会

 無料対話アプリの「LINE(ライン)」などを活用して避難情報などの提供をめざす「AI(人工知能)防災協議会」は29日、データ利活用方法検討部会の第1回を神戸市役所で開催した(写真)。技術者や自治体などさまざまな立場から、阪神淡路大震災から25年目を迎える2020年1月17日に実施を予定する、「LINE版防災チャットボット」を使った住民参加型の実証訓練に向けた課題などを話し合った。

 防災チャットボットは、災害発生直後などに登録者に対して安否や被害状況を聞いた返事をもとに、AIで集計して被害の程度や分布などの把握に役立てる試みだ。情報通信研究機構やウェザーニューズなどが共同で開発した。神戸市では昨年12月に市職員を対象、今月4日に消防団員を対象と、すでに2回の実証訓練を実施している。400〜500人から情報収集する訓練になった。

 ツイッターなど個人が自発的に発信した情報を集計、分析するケースは多いが、「双方向のやりとりで災害情報を収集するのは他に例が見当たらない」(情報通信研究機構の鳥沢健太郎データ駆動知能システム研究センター長)という。デマ情報を排除できる可能性が高いうえ、将来的にはAIの判断で追加の情報提供を利用者に求めることなども考えられるなど、より正確で詳しい情報を迅速に集められる可能性がある。

 来年1月に実施する実証訓練は「参加したい人が誰でも気軽に参加できるようにする」(神戸市危機管理室の末若雅之課長)。数千人単位と大規模な人数の参加を想定。訓練ではLINEの専用アカウント「SIP-KOBE実証訓練」と友達になったうえで、阪神淡路大震災の際の画像や位置情報などを防災チャットボットの呼びかけに応じて返信する予定だ。実証訓練当日までに「練習」の機会も作る考えだ。

 会議の冒頭であいさつした神戸市の油井洋明副市長は、来年1月の実証訓練を通じて「震災を知らない世代も震災を学ぶきっかけになってほしい」「全国の防災の強化を被災地の神戸から発信できれば」と話していた。会議には神戸市の担当者らのほか、AI防災協議会の会員である企業や自治体など約30人が参加した。


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