神戸市、初の国内ドル建て10年債を起債 「円建てより有利な条件」
- 2019/08/29
- 10:32
神戸市は28日夕方(英国時間28日)、国内の機関投資家向けに販売する米ドル建ての10年物公募地方債「神戸市令和元年度第5回公募公債(米ドル建)」の発行条件を決めた。表面利率は1.985%、発行価格は額面100ドルあたり100ドル(応募者利回り1.985%)になった。発行額は8000万ドル。スワップ金利気配中値への上乗せ幅(スプレッド)は0.60%になった。主幹事はゴールドマン・サックス証券が務めた。
国内ドル建て債を神戸市が発行するのは初めて。全国の自治体でみても昨年発行した静岡県に次いで2例目になる。投資家はドル建てで資金を運用することができる一方で、通貨スワップ取引や金利スワップ取引など金融派生商品を介して、神戸市は約84億円を円建てで調達する。10年間続く利払いなども勘案すると「円建てで公募地方債を起債するよりも有利な条件になる」(神戸市財務課)になるという。
投資家側には「円建て債に比べて利回りが高い、外貨建ての債券で運用したい」といった需要があるという。こうした新しい動きに神戸市が早期に対応できた背景には、財務内容の改善によって債券市場での信用が回復しているという面がありそうだ。格付けは、格付投資情報センター(R&I)からAA+(ダブルAプラス)を取得した。9月9日に発行、償還日は2029年9月9日。(写真は神戸市役所)
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