兵庫県の18年度、一般会計6億7000万円の黒字 財源対策せず単年度収支は赤字

20190826兵庫県債残高

 兵庫県が26日に発表した2018年度の決算は、一般会計が6億7000万円の実質黒字(17年度は8億9000万円の黒字)だったと発表した。社会保障関係費が引き続き増加し、昨年7月の豪雨への対応で災害復旧費用が膨らんだ一方で、人件費や行政経費の削減を強化した。金利低下による公債費の減少も財政を下支えした。ただ、17年度に合計111億円を発行した行革推進債と退職手当債など財政対策を18年度は見送り、単年度収支は2億2000万円の赤字。財政基金積立金を減額して対応した。

 前年度の歳入は1兆7925億8300万円、歳出は1兆7861億3600万円だった。歳入と歳出の差額である64億4700万円から繰越財源の57億7700万円を差し引いた残りが実質黒字になる。黒字として残った6億7000万円は、県議会が決算を承認した後に決算剰余金として財政調整基金に組み入れるなど、今後の財源不足などに備える。歳入は17年度比643億4800万円減、歳出も同633億6900円減。教職員給与負担事務を神戸市に移管して交付金が減少したことなどで、財政規模は3年連続で縮小した。

 18年度の県債発行額は2338億8300万円と、17年度に比べ120億9600万円増加した。18年の発行額のうち、本来は国が兵庫県に支払うべき地方交付税の代わりに発行する「臨時財政対策債」は1042億3000万円だった。18年3月末時点の県債発行残高は4兆8953億円と、前の年度末に比べて655億円増加した。臨時財政対策債の残高は3月末時点で1兆6083億円と、1年前に比べて547億円増加した。(グラフ)

 県債の利払いや償還にかかる費用「公債費」を除いた支出と、県債を除いた収入のバランスを示す基礎的財政収支(プライマリーバランス=PB)は6億8700万円の黒字を確保した。ただ臨時財政対策債などによる収支は、国から交付税を受け取ったことなどを仮定して計算している。

 兵庫県は18年度を行財政構造改革の最終年度として、収支均衡を目指した。財源対策を実施しなかったことで、ひとまず目標には限りなく近づいたことになるが、県債残高は増加。社会保障関係費が増加するなかで、災害対策なども順次進める必要があり、引き続き財政状況は厳しい。さらに全国的な人口減少が進むなかで、住民税など主力の税源の大幅な増加は見込みにくい。収入に見合った事業展開になるよう、新規の施策は引き続き厳しく精査する必要がありそうだ。

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