ワールドの4〜6月期、純利益65%増 神戸レザークロス買収で負ののれん計上

20190805ワールド決算

 アパレル大手のワールドが5日発表した2019年4〜6月期の連結決算(国際会計基準)は、純利益が前年同期比65%増の65億円だった。6月3日付で婦人靴の神戸レザークロス(神戸市長田区)を買収したのに伴い、「その他収益」として26億4200万円の負ののれん発生益を計上することが寄与する。「その他費用」に計上した同社の構造改革費用など6億1000万円を吸収する。

 売上高に相当する売上収益は2%減の599億円、営業利益は31%増の86億円になった。売上収益の減少は、大型店向けブランド「フラクサス」の事業終了に加え、ショッピングセンター向けなど「ミドルロワー」のブランドで在庫の適正化を進めたのが影響した。在庫を抑制してセール・値引き販売を少なくした結果、採算が改善して増益につながった。百貨店での販売も健闘、雑貨なども堅調だった。

 20年3月期の連結業績予想は据え置いた。純利益は前期比8%増の99億円を見込む。6月までに通期の会社予想に対して66%まで到達した計算だ。ただ神戸レザークロスの構造改革の進捗などを見極める必要があるとして、従来予想を修正しなかった。

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