神戸製鋼、今期純利益72%減に下方修正 アルミ・銅など逆風で中間配見送り
- 2019/08/02
- 17:54

神戸製鋼は2日、2020年3月期の連結純利益が前期比72%減の100億円になりそうだと発表した。従来予想の250億円から下方修正し、減益幅が拡大する。米中貿易摩擦や欧州景気の減速などを受けて、半導体やIT(情報技術)関連の需要が減速する影響を受ける。海外で自動車向け鋼板や、油圧ショベルの販売台数減なども逆風になる見通しという。
売上高は1%増の2兆円、営業利益は48%減の250億円になる見通し。従来予想は2兆700億円、450億円だった。事業部門(セグメント)別では「アルミ・銅」が重しになる。在庫評価損益も含めた同部門の今期の経常損益は120億円の赤字になる見通し。従来は40億円の赤字を見込んでいたが、需要減少と在庫評価損益の悪化で赤字幅が拡大する。このほか当初80億円の黒字を見込んだ「鉄鋼」も、通期で損益トントン程度に見直した。
「未定」としていた配当計画については、中間配当を見送りとした。前期は10円の中間配当を実施したが、収益見通しの悪化を踏まえて決めた。期末配当は引き続き「未定」としている。
同時に示した2019年4〜6月期の連結決算は、最終損益が11億円の赤字(前年同期は126億円の黒字)だった。4〜6月期の最終赤字は17年以来2年ぶり。「アルミ・銅」「鉄鋼」の収益悪化などが響いた。売上高は4%減の4644億円、営業利益は80%減の27億円になった。
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