ゲノム医療テーマに議論 第2回神戸健康・医療戦略会議

20190726神戸健康・医療戦略会議

 神戸市が25日に開いた第2回神戸健康・医療戦略会議(議長・井村裕夫神戸医療産業都市推進委員会会長)では、神戸医療産業都市に関係する機関や研究機関のトップや幹部らが「ゲノム医療」について議論した。国内での最新の取り組み状況を専門家らが紹介した後、現在の課題などを出席者らで意見交換。神戸市の医療産業政策や、神戸医療産業都市の運営などに生かす。

 会議では、まず京都大学の小川誠司教授は「がんゲノムとシークエンス」をテーマに講演。続いてシスメックスの浅野薫・取締役専務執行役員が同社の取り組みについて講演した。シスメックスは今年、中外製薬と並んで、がんゲノム医療の検査システムを国内メーカーとして初めて発売し、6月に保険適用を受けた。がんゲノム医療の最新の動きについて、両氏の講演で改めて確認した。

 意見交換では、欧米や中国の取り組みに比べ日本の遅れが指摘されたうえで、日本人の病気を治療するためには日本人のゲノムデータの蓄積が必要との意見が出た。一方、ゲノム医療はがん治療で先行しているが、希少疾患や難病などの治療にも可能性を持つ。神戸に研究拠点を置くシスメックスを中心に、適用する領域の拡大を目指す展開もあり得るといった声もあった。

 会議の冒頭であいさつした井村氏(写真)は、「特に最近10年間でゲノム研究が進展し、いよいよ臨床に入ってきた」「IT(情報技術)も進み、ビッグデータやAI(人工知能)も医学・医療に影響するようになってきた」という。そのうえで「神戸医療産業都市が何をやっていくべきか、足りないものは何で、それをどう補うか議論していきたい」と話していた。

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