日本初の自動車専用船「第十とよた丸」ふね遺産に 70年に神戸で完成

20190724川崎汽船第十とよた丸

 日本船舶海洋工学会(東京都港区)は船舶に関する歴史的価値を次世代に伝える「ふね遺産」に、日本初の自動車専用船である「第十とよた丸」(写真=川崎汽船提供)を認定した。審査委員会を5月20日に開催。7月19日に東京都内で認定式を実施した。同船は神戸市中央区の川崎重工業神戸工場で建造し、1970年7月に完成。川崎汽船が運航した。すでに現存しないが、認定によって日本の経済成長をけん引した自動車輸出に大きな役割をはたしことを顕彰する。

 完成車の輸送に特化した自動車専用船が登場する前は、日本から海外に向かう往航に自動車を積載、帰り(復航)は穀物などのばら積み貨物を積載する「カーバルカー」が主流だった。だが復航は貨物を積載しないと割り切ることで、自動車だけを積載することを前提に設計できるようになった。自動車の輸送効率が高まり、船内での自動車へのダメージも減少。帰りに載せる貨物の荷待ちや、天候によるスケジュールの遅延がなくなった。結果として輸送サービスの品質が大きく向上した。

 ふね遺産は、日本海洋工学会が創立120年を機に2017年から認定を開始。今年で第3回になる。今年は「第十とよた丸」のほか、現存する日本最古の国産鋼船として東京海洋大学(東京都港区)が保存している「雲鷹丸」や、三菱造船下関江浦工場(山口県下関市)にある進水作業を効率化した「ボール進水設備」など7件を認定した。

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