6月の神戸港、輸出入総額2カ月連続で前年比減 半期では5期ぶり減

20190718貿易統計グラフ

 神戸税関が18日に発表した6月の貿易統計(速報)によると、神戸港を通じた輸出入総額は前年同月比8.9%減の7335億円と、2カ月連続で前年同月を下回った。輸出は4カ月連続で、輸入は2カ月連続で、それぞれ前年同月を下回った。特に中国を中心としてアジア向けの輸出が前年同月比6.6%減と減少が目立ったほか、欧州連合(EU)向けの輸出も4カ月ぶりにマイナスに転じた。

 輸出額は前年同月比9.2%減の4779億円だった。地域別ではアジア向けが11.7%減の2884億円、このうち中国は6.6%減の1151億円と減少が目立った。欧州向けは9.0%減の558億円と、4カ月ぶりに減少に転じた。米国向けは0.2%増の804億円とわずかながら2カ月ぶりに増加した。品目別では韓国向けの原動機や無機化合物が減少したほか、中国向けの半導体製造装置などの減少が大きかった。

 一方で輸出のうち、中国向けを中心とした「精油・香料および化粧品類」は19.7%増の98億円と、6月としては過去最高を記録した。ただ数量ベースでは3604トンと前年同月と横ばい。輸出する化粧品の高級化が進んだとみられる。建設用・鉱山用機械は5.1%増の324億円と、同じく6月としての最高を記録。昨年は45年ぶりに世界一の産油国になった米国向けなどが伸びた。

 輸入額は前年同月比8.4%減の2556億円。欧州からの医薬品やたばこ、中国からの非鉄金属の輸入などが減少したのが影響した。もっとも中国からの輸入総額はわずからながら伸び、0.8%増の784億円だった。

 6月の平均為替レートは1ドル=109円05銭。前年同月の109円86銭に比べ81銭の円高・ドル安だった。輸出額と輸入額を差し引きすると、神戸港での輸出超過額は前年同月比1.4%増の2222億円だった。

 同時に発表した1〜6月期の集計では、輸出入総額が前年同期比2.3%減の4兆4970億円だった。前年比減は6カ月の半期ごとでみて、2016年7〜12月期以来5期ぶり。輸出は1.7%減の2兆8389億円、輸入は3.1%減の1兆6580億円。いずれも5期ぶりの減少になった。

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