iPS細胞の品質管理に使える技術を開発 島津・東エレクと推進機構が共同研究

20190627推進機構

 神戸医療産業都市推進機構は27日、再生医療での活用が見込まれているiPS細胞やES細胞の「分化状態」を培養液から判断する技術を開発したと発表した。これらの細胞の品質管理を目的とした技術開発で、「今後の機械化、自動化で細胞を大量に培養しても、品質を担保できる可能性が高まった」(推進機構の川真田伸・細胞療法研究開発センター長)という。

 万能細胞とも呼ばれるiPS細胞やES細胞は、特定の器官や臓器の細胞として機能を持ち始める(分化する)前の状態、つまり「未分化」の状態で増殖させる必要がある。だが、何らかの影響によって一部の細胞で分化が始まると、同じ培養液中の未分化の細胞も、目的の細胞にうまく誘導できなくなるケースがあるという。このため細胞は未分化状態か常に確認することが求められていた。

 推進機構は、島津製作所と東京エレクトロンとの共同研究で、未分化の状態が維持されていれば細胞の培養液中に「キヌレニン」という成分が分泌されていることを突き止めた。一方で分化が始まるときには「2-アミノアジピン酸」を分泌していることも分かった。これら培養液中の2つの成分を継続的に測定することで、分化が始まった細胞が含まれるか判断ができる。

 培養液中の細胞の状態がリアルタイムで管理できることになり、iPS細胞を使って作る臓器の移植などに向けて安全性をより高めることになる。再生医療の普及に、また一歩近づいた技術の開発といえそう。研究の成果は国際学術誌「サイエンス・シグナリング」の電子版にも26日付で掲載された。(写真は神戸市中央区・ポートアイランドの神戸医療産業都市推進機構=写真)

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