「3m進んで右に」スマホでトイレ音声案内 TOAなど須磨水族園で実証実験

20190625ArUcoマーカー実証実験

 放送機器大手のTOAは25日、NPO法人のアイ・コラボレーション神戸(神戸市中央区)と神戸市立須磨海浜水族園(神戸市須磨区)と連携し、目が不自由な人向けにトイレの位置を音声で案内する実証実験を実施した。「ArUcoマーカー」と呼ばれる白黒2色のサインを須磨水族園のトイレの入り口や内部などに設置。スマートフォン(スマホ)から音声案内が流れるようにして、大がかりな機器を導入しなくても、必要な場合に音声を聞けるようにしたのが特徴だ。

 トイレの前でかざしたスマホがArUcoマーカーを読み取ると、スマホから「トイレ入り口です。突き当たり右側に男子トイレ、左側に女子トイレがあります。3メートル進んでください」と音声案内が聞こえてくる。さらに進むと別のマーカーを読み取り、トイレ内部の詳しい説明も聞ける。スマホ内蔵カメラがマーカーを読み取るとウェブに移動。ウェブ上から音声を返す仕組みをTOAが開発した。新たなアプリをスマホにダウンロードする必要がなく、誰でもすぐに利用できる。

 目が不自由だと初めての場所で広さや配置などが分からず、外出先の公共トイレでは特に苦労が多いという。だがガイドヘルパーは女性の場合も多く、男性の視覚障害者はトイレの中まで付いてきてもらうのが難しいという課題があった。実験に参加したNPO法人神戸ライトハウス(神戸市中央区)の太田勝美理事長(写真)は、自身も全盲だが体験して「これなら期待できる」と好感触だ。

 開発に携わったTOAの小川雄三ソリューション開発部第3開発課長は「スマホを持つと、手がふさがってしまう」と、さらなる改良をめざす姿勢だ。「マーカーを設置する場所にふさわしいメッセージを簡潔に発信する工夫も必要」とみている。さらに「目の不自由な人向けだけでなく、幅広い用途に活用できるとの手応えも得ており、いろいろな場所で実証実験してノウハウを蓄積したい」と話していた。

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