カルナバイオ、米ギリアドとがん免疫療法で契約 今期最終黒字の見通しに転換
- 2019/06/25
- 14:50
カルナバイオサイエンスは25日、がん免疫療法として研究を進めている低分子化合物の開発について、米製薬大手のギリアド・サイエンシズとライセンス契約を結んだと発表した。開発中の低分子化合物の商業化や、カルナバイオが持つ「脂質キナーゼ阻害薬」の技術基盤を活用して研究開発することで、両者が提携する。契約は24日付で結んだ。一時金などの収入で2019年12月期は最終黒字の見通しに転じた。
ギリアドは、カルナバイオが開発する、がん免疫療法の低分子化合物について、開発・商業化の権利をカルナバイオから取得する。一方で、カルナバイオは契約一時金2000万ドル(約21億円)を受け取るほか、開発の進展や製品の発売といった進捗に応じた報奨金(マイルストーン)を最大で4500万ドル(約472億円)受け取る。さらに製品の発売後、売上高に応じたロイヤルティも受け取る。
今回の契約を受けて、カルナバイオは2019年12月期の連結業績予想を上方修正した。契約一時金の収入を予想に織り込み、最終損益は2億1400万円の黒字(前期は12億円の赤字)を見込む。従来予想である16億円の赤字から、黒字に転換する。売上高は前期比4倍の30億円、営業利益は3億1300万円の黒字(前期は11億円の赤字)になる見通し。従来予想は12億円、16億円の赤字だった。
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