5月の神戸港、輸出入総額2カ月ぶり前年比減 アジア向け輸出が大幅減

20190619貿易統計5月

 神戸税関が19日に発表した5月の貿易統計(速報)によると、神戸港を通じた輸出入総額は前年同月比6.9%減の7234億円と、2カ月ぶりに前年同月を下回った。前年同月よりも休業日が多かったこともあり、輸出入とも前年同月を下回った。特に中国を中心としてアジア向けの輸出が前年同月比11.3%減と、減少が目立った。

 輸出額は前年同月比8.7%減の4253億円だった。中国向けなどの「プラスチック」「半導体等製造装置」「織物用糸および繊維製品」に加え、フィリピンやインドネシア向けなど「建設用・鉱山用機械」の減少が目立った。半面、台湾やウズベキスタン向けの「原動機」、米国向けなどの発電機といった「重電機器」が増加。中国や米国向けなどが伸びた「医薬品」は5月として過去最高の輸出額だった。

 輸出額を主要地域別でみると、アジア向けが2495億円(11.3%減)と3カ月連続で前年同月を下回った。このうち中国は8.8%減の1052億円で2カ月連続の前年比減だった。米国向けの輸出も7.5%減の762億円と減少。半面、欧州連合(EU)向けは7.2%増の554億円と3カ月連続でプラスになった。

 一方、輸入額は前年同月比4.1%減の2981億円。スウェーデンやシンガポールなどからの「医薬品」、イタリアからの「たばこ」、カナダや中国から輸入するコバルトやアルミなど「非鉄金属」、中国からの「衣類および同付属品」などが減少。半面、中国などからのテレビなど「音響・映像機器」、韓国などからの建設用部材といった「金属製品」のほか、マレーシアや中国などからの「家庭用電気機器」が増えた。

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