シスメックス「がんゲノム医療」で保険適用を発表 1日付で

20190602シスメックス本社

 シスメックスは、がん細胞の遺伝子を調べて患者ごとに最適な治療法を探る「がんゲノム医療」で必要になる検査「遺伝子変異解析セット(がんゲノムプロファイリング検査用)OncoGuide NCCオンコパネルシステム」が6月1日付で保険適用を受けたと発表した。がんゲノム医療に必要な検査としては、中外製薬の「FondationOne CDxがんゲノムプロファイル」とともに、日本で初めて保険適用を受けた。(写真はシスメックス本社が入居するビル)

 シスメックスは昨年12月25日に同検査システムの製造販売商品を取得していた。固形がんを解析対象に、腫瘍組織から遺伝子の異常を解析する。同社が国立がん研究センターと共同で開発を進めてきた。シスメックスの子会社である理研ジェネシスが、実際の遺伝子解析を担当。理研ジェネシスは、川崎市川崎区にある医療産業の集積地区キングスカイフロントに国際基準のデータを提供できる検査室を整備した。

 国内のがんゲノム医療への診療体制が整った医療機関を対象に販売する。

 厚生労働相の諮問機関である中央社会保険医療協議会は5月29日に開いた総会で、シスメックスと中外製薬のがんゲノム医療の検査システムについて、保険適用を承認した。検査1回の価格は両社とも56万円とした。

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