新長田の県市合同庁舎、8月5日から順次業務開始 7月の完成式典に佐渡裕氏
- 2019/05/30
- 22:41
兵庫県と神戸市は30日、神戸市長田区の新長田地区に建設した合同庁舎の完成式典を7月6日に開催すると正式に発表した。同庁舎に入居する各部署は、7月中にコンピューターの配線など入居に向けて部署ごとに必要な工事を実施。8月5日に兵庫県の神戸県民センター県民交流室が業務を開始するの先頭に、9月にかけて各部署が順次業務を開始する。(表)
神戸市の久元喜造市長は30日の定例記者会見で、阪神淡路大震災後の新長田地区の再開発について「かなり批判の多いプロジェクトだった」と振り返った。施設の規模が過大だったとか、建築物に偏重して地域共同体が形成されにくかったといった指摘もあった。結果として居住人口は震災前を上回ったが、同地区での就業者数が減り、商店街に人通りが減っていた。そのための抜本的な対策として、神戸市は新たな庁舎の設置を決めた。
これが兵庫県との合同庁舎になったことについて、久元氏は「井戸(兵庫)知事と直接話したうえで、県市の関係部局が水面下で相当なやりとりをして、できるという見通しを立てた」と説明。合同庁舎には1050人の職員が就業するほか、年間で約30万人の来庁者が見込まれ、新長田ににぎわいが戻るとの見通しを示した。合同庁舎の建設発表後、国道2号線よりも南側の再開発地区(アスタくにづか地区)では新たに46件のテナントが入居。すでに一部で効果は現れているという。
7月6日の完成式典は合同庁舎1階で開催。あいさつやテープカットに続いて、世界的にも著名な指揮者の佐渡裕氏が出席。同氏の指揮で小学生から高校生の交響楽団「スーパーキッズ・オーケストラ」と、神戸市混声合唱団による記念演奏会も開く。国道2号線をくぐる大橋地下道のリニューアル記念行事のほか、周辺の商店街でもイベントを展開し、庁舎を拠点にした新長田の活性化を願う。
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