神戸製鋼、今期純利益30%減の見通し 鉄鋼の原料高など重荷に・中計見直し

20190515神戸鋼業績予想

 神戸製鋼所は15日、2020年3月期の連結純利益が前期比30%減の250億円になりそうだと発表した。前期に生産設備トラブルなどがあった鉄鋼の販売数量が回復することなどから増収を見込むが、鉄鋼原料の価格の上昇が収益を圧迫。さらに燃料価格の上昇や、減価償却費の増加といった費用増も見込まれるという。海外経済の減速も、一定程度織り込んだとしている。

 売上高は5%増の2兆700億円、営業利益は7%減の450億円を見込む。事業分野別では、前期に中国での貸倒引当金の戻し入れ益があった建設機械の利益が減少。海外の生産拠点開設に関連する費用が先行するアルミ・銅の赤字幅が、在庫評価の影響もあって拡大する。鉄鋼や電力などの採算改善では補いきれない見通しだ。

 4〜9月期でみると、連結最終損益はトントン(前年同期は333億円の黒字)と利益が計上できない見通し。鉄鋼原料の仕入れ価格は年4回の交渉で、製品の販売価格は主に年2回の交渉で決まるため、仕入れ価格の上昇を販売価格に転嫁するまで時間がかかるのが影響する。下期にかけて値上げを浸透させ、収益を回復する計画だ。今期の配当計画は「未定」とした。

20190515神戸鋼セグメント予想

 同時に21年3月期を最終年度とする5年間の中期経営計画を見直したと発表した。2年目である18年3月期に品質検査データ改ざん問題が発覚したほか、これまでに鉄鋼の生産トラブルなど素材の生産に課題も発生。このため収益の3本柱である「素材」「機械」「電力」のうち、特に「素材」分野の収益力強化をめざすことを強調した。

 そのうえでは20年4月をめどに、現在の「鉄鋼」「アルミ・銅」事業部門を、「鉄鋼・アルミ(素材)」「金属素形材(部品)」と需要先別に再編することなどで効率的な事業運営をめざす。このほかグループ全体で資金・資産を効率的に運営し、DEレシオ(負債資本比率)を1倍以下にする財務規律を堅持すると改めて確認した。

関連記事

広告

コメント

コメントの投稿

非公開コメント

サイト内検索

広告

神戸経済ニュース twitter

神戸経済ニュースについて

kobekeizai

Author:kobekeizai
神戸市域の景気・企業・金融・経済政策などにまつわる話題を随時お伝えします。すべての記事が書き下ろしです。詳しくはこちら。

広告