久元神戸市長、三宮再開発「連続性を持ったパッチワークに」 時間・空間とも 

20190429久元神戸市長

 神戸市の久元喜造市長(写真)は29日、クロスメディアイベント「078」の一環として神戸市中央区で開いた討論会「都心三宮の“ひろば”の未来・可能性」で、三宮再開発によって現在の三宮交差点に建設する広場の三宮クロススクエアについて「パッチワークとは通常は否定的な意味で使うが、連続性を持ったパッチワークでやっていく必要性を強く感じる」と話した。「パッチワークの正反対(の広場)とは、典型的には強大な権力で一気に作られた旧ソ連の赤の広場」と例を出し、使い続ける商業施設も多い三宮では綿密に合意形成を進める必要があると強調した。

 都市計画を専門とする建築家の小野寺康氏が三宮クロススクエアについて、「個性のある部分がつながっていく『リコラージュ』と呼ばれるパッチワークのような手法」で全体を形成する必要があるのではないか、と話したのを受けて、久元氏が発言した。

 久元氏は「三宮に6つある駅を1つの駅に感じられるようにするには、空間的なパッチワークと、時間的なパッチワークと両方必要」と指摘。全体で合意した後、施工する時期をずらして不便を避けながら段階的に、それぞれの交通機関が駅を順次改装・建設することの必要性を訴えた。加えてエスカレーターなどを使った立体的な「パッチワーク」の可能性にも言及。さらに未利用地が乏しい三宮では工事を一斉に進められず、順番に建設していく必要があるのも「パッチワーク的」だと話していた。

 一方、討論会に先立って開いた「さんきたアモーレ広場」(通常パイ山など、神戸市中央区)の設計競技(コンペ)の表彰式であいさつした久元氏は「応募した作品にはすべて目を通したが、いずれも素晴らしい作品だった」と話した。そのうえで「阪神淡路大震災後、本格的な町づくりができず(事実上)ほったらかしになっている広場が実はたくさんあるため、こういう形で今後もコンペをさせていただくことが考えられる」との見通しを示した。

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