理研の高橋政代氏「マイブームはロボティクス」 実験も社会実験・「078」で

20190427高橋氏078

 「iPS細胞」で網膜の細胞を再生させて目の難病治療に取り組む理化学研究所の高橋政代プロジェクトリーダーは27日、クロスメディアイベント「078」で講演し、「マイブームはロボティクス」と明らかにして聴衆をおどろかせた。高橋氏の研究室では現在、同じ動作を何回も繰り返す必要がある実験を順次ロボットに置き換えている。特定の人以外は再現しにくい「匠(たくみ)の技」をロボットが吸収したり、ロボット化で担当研究者に別のことを考える時間ができたりした様子を見て、これを「単なる生物学の実験ではなく、AI(人工知能)と共生する社会実験だな」と考えているという。(写真は巨大なディスプレーに資料を示しながら話す高橋氏)

 加えて目の難病を持つ人と向き合う眼科医として興味のあることの1つには、自動運転があると高橋氏は話す。だが視野が狭い人や視力が悪い人に自動運転車を使わせたいと主張すると、止められるケースが多いという。こうした話を、社会福祉法人のプロップステーション(神戸市東灘区)の竹中ナミ理事長に話すと「目が見える人が(自動運転車を)作るから危ないのよ」と言われ、なるほどと思った逸話も紹介した。

 講演では、iPS細胞で再生した網膜の細胞を移植手術した経過が良好と、最近の学会発表をわかりやすく報告。さらに病院に見えない病院を目指して建設し、2017年12月に開業した神戸アイセンター病院(神戸市中央区)を紹介した。同病院がある神戸医療産業都市は、病院、研究機関、医療関連会社が近くに立地することによる相乗効果を発揮する手応えを感じていると強調していた。

 会場は屋外。高橋氏がステージに立ち、映画の上映にも使う巨大なディスプレーに資料を示しながら話した。「カジュアルに話してくださいと、研究者に最も過酷な注文を受けた」と少しぼやきながら話しはじめたが、ところどころ笑いもまじえて会場の参加者の雰囲気も温まると高橋氏の気分も乗ったとみえ、「2分ぐらい伸びてもいい?」と会場の運営担当者に時間延長を求める一幕もあった。

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