安本INAC社長「地元スポンサー開拓で今季売り上げ倍増」 神商懇話会セミナー

20190416神商スポーツ懇話会

 サッカーなでしこ1部「INAC神戸レオネッサ」の運営会社であるアイナックコーポレーション(神戸市中央区)の安本卓史社長は16日に神戸商工会議所で講演し、「今季は(前季に比べ)ほぼ倍増ぐらいのスポンサー売り上げが見えている」と明らかにした。安本氏は昨年10月に同社の社長に就任。「できるだけ地元、神戸のスポンサーを取ろうとめざした結果が出始めた」と、施策の成果を強調した。この日午後に開いた神商のスポーツ産業懇話会の特別公開セミナーで話した。

 加えて安本氏は人気選手が持つ影響力にも言及した。日本代表でもある岩渕真奈選手には31万人を超すツイッターのフォロワーがおり、「SNSで影響力の大きいインフルエンサーとも言える」と紹介。なでしこリーグがプロ化をめざす中で、収益に寄与する可能性にもつながるとの見方を示した。

 この日に開催した特別公開セミナーは「トップスポーツチームとの地域・企業連携の可能性」をテーマに開催。安本氏のほか、久光製薬が運営する企業スポーツのバレーボール「久光製薬スプリングス」の小早川武徳副部長、非営利団体として運営しているアメリカンフットボール「エレコム神戸ファイニーズ」の米倉輝監督も講演し、それぞれチーム運営をめぐる課題や展望、地域貢献の現状などを語った。

 講演後の3氏は、山口泰雄・神戸大学名誉教授の司会で討論会を開催。地元にはどういった支援を求めるか、との問いに小早川氏は「地域に貢献したいが、何を求められているのか分かりにくい面がある」と打ち明けていた。米倉氏は「非営利団体だからこそ資金面での支援は欠かせない」と話した。山口氏は「連携する以前に、企業とスポーツチームの出会いが必要」と強調していた。(写真は討論会の様子、左から山口氏、安本氏、小早川氏、米倉氏)

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