神戸製鋼、アルミ圧延品を値上げ 6月から加工賃の10%以上

 神戸製鋼所は10日、アルミ圧延品を値上げすると発表した。アルミ缶向けの板材や自動車部材向け押し出し製品など、すべてのアルミ圧延品を対象に、ロールマージン(加工賃)の10%以上を引き上げる。6月出荷分より値上げを実施する。電力などエネルギーコストの上昇が続いているうえ、副原料の価格も高止まり。輸送費や梱包に使う緩衝材の上昇もあるという。

 自社のコスト削減だけでは吸収できないと判断した。アルミ圧延品の価格はアルミの地金価格と加工賃の合計で決まる。アルミ地金価格は今年に入ってやや落ち着いたが、副原料のマグネシウム価格は高止まり。石炭鉱山の事故が相次いだ影響で、中国産マグネシウムが減産を迫られたため、需給がひっ迫したという。原油価格の上昇でエネルギーや緩衝材も高値が続く見通しもあり、値上げを決めたとみられる。

 中長期的には老朽化した生産システムや設備は更新投資が必要になる。さらに効率的な生産には研究開発体制の維持も必要だ。神戸製鋼は、高品質な製品を良いタイミングで継続的に提供するには投資も必要になるとして、顧客に値上げへの理解を求める考えだ。

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