「百聞は一見にしかず」を実地で学ぶ 「KOBE STARTUP AFRICA」報告会

20190405神戸スタートアップアフリカ報告会

 神戸市は5日午後、将来の起業を考えている高校生以上を対象に、IT(情報技術)などに関する技能を持つ若者をルワンダに派遣した「KOBE STARTUP AFRICA(神戸スタートアップアフリカ)」の報告会を神戸市役所で開催。参加者のうち大学生4人が、神戸市の久元喜造市長に現地での経験や企画した事業内容などを報告した。学生からは「事前に情報を仕入れてから行ったつもりが現地はまったく違った」「学んだことは『百聞は一見にしかず』」といった声が相次いでいた。(写真は学生の報告を聞く久元市長=写真右=と寺崎秀俊副市長=右から3人目)

 神戸スタートアップアフリカは初の試み。2月16日〜3月2日の約2週間に開催し、18人が参加した。このうち14人が大学生と多かったが、高校生も1人が参加。前半の1週間で現地の社会や文化を理解するための視察や見学などを実施。後半の1週間では現地の課題を解決することなどを通じて、自ら事業を企画して起業を体験するプログラムだ。

 報告会で神戸市外国語大学2年の西尾育海さんは、売れ残った食品類を廃棄する「フード(食品)ロスをテーマに掲げたところ現地では問題視されず、課題設定の重要さを学んだ」という。宇宙開発人材の育成をめざした関西学院大学3年の新原有紗さんは、「満天の星空を見ながら宇宙に興味を持ってもらおうと考えたが、(ルワンダの首都)キガリの夜は予想外に明るく、見えた星は日本とそう変わらない」と話していた。

 一方で、同志社大学2年の高原礼奈さんは現地での出会いをきっかけに「ルワンダ産のコーヒー豆を卸売りすることから、コーヒーを中心としたルワンダ観光を確立したい」「学生のうちに起業を経験したい」と語る。慶應義塾大学3年の木戸祐輔さんは、大きなケガの経験から医療に関心を持つ。「きちんとした規制がないからかもしれないが、すでにドローンを使って輸血用の血液を運び多くの人を助けるなど、日本よりも進んでいると感じた点も多かった」と話していた。

 報告を受けた久元市長は16年に自ら訪れた経験もあり、学生らに「ルワンダは何ともいえない活気というか、将来性を感じますよね」と語りかけた。そのうえで「これを機会にルワンダを舞台にビジネスを考える人もいるだろうし、これを教訓にして別の分野でスタートアップに挑戦する人もいるだろうが、ぜひともがんばってください」と学生らを励ました。

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