(動画)阪神・神戸三宮に近鉄奈良駅長も 相互直通10周年で記念ツアー出発式



 阪急阪神ホールディングス傘下の阪神電気鉄道と、近鉄グループホールディングス傘下の近畿日本鉄道は17日午前、両社の相互直通運転が10周年を迎えるのを記念したツアーの出発式を阪神の神戸三宮駅で開催した。同駅を担当する阪神の池永幸資・神戸駅管区駅長に加え、安田利貞・近鉄奈良駅長が出席し、普段は阪神に乗り入れていない近鉄の特急専用車両「22600系」の出発を見送った。そごう神戸店(神戸市中央区)が販売した福袋を購入し、1日車掌を体験する小学生2人の任命式も同時に実施した。

 神戸三宮〜近鉄奈良の間での相互直通運転は、2009年3月20日に阪神の西九条(大阪市此花区)と近鉄の近鉄難波(現在の大阪難波、大阪市中央区)の間が開通し、尼崎〜大阪難波までを「阪神なんば線」として阪神と近鉄の線路が結ばれたのを機に始まった。出発式後に記者団の取材に応じた池永氏は、この10年の変化について「難波とつながったことで、阪神線にもインバウンド(訪日外国人観光客)のお客様が増えたのが大きい」と話した。

 両社は、阪神なんば線の開通によって兵庫県と奈良県の間を行き来する人の数が増えたとみている。阪神なんば線の区間を含む乗降客数は「定期乗車、定期外乗車とも増えている」(阪神の広報担当者)。新たに開業した区間である西九条〜大阪難波間の1日あたり利用人員でみても、2018年3月期(17年度)は9万5294人と、事実上の開業初年度である10年3月期から8期連続で増加。この間の伸び率は65%と好調だ。「便利になったと実感していただけたのではないか」(近鉄の広報担当者)という。

 17日午前に出発した記念ツアーには170人が参加した。世界遺産の唐招提寺(奈良市)で通常は非公開の「礼堂」に入ることができる。神戸三宮から唐招提寺の最寄駅である西の京駅(同市)まで特急を運転するのは初めてだ。第2弾は4月27日に開催する予定で、神戸三宮から伊勢神宮をめざす。今後、阪神線から近鉄線に乗り入れてナゴヤドームでプロ野球の阪神タイガースを応援するツアーや、近鉄線から阪神線に乗り入れて灘五郷の酒蔵をめぐるツアーなど、記念ツアーは10周年に引っ掛けて第10弾までを計画している。

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