住友ゴムの新技術「センシングコア」が年間表彰 タイヤから路面状態の情報

20190307住友ゴム表彰式

 タイヤの回転を分析してタイヤや路面の状態を検知する住友ゴム工業の新技術「センシングコア」が、独ハノーバーの見本市で開催した年間表彰で「タイヤ・テクノロジー・オブ・ジ・イヤー(今年のタイヤ技術)」を受賞した。7日に住友ゴムが発表した。タイヤの回転を情報ととらえて独自のアルゴリズム(算法)で分析する。同技術の応用範囲の広さなどに期待が高まっているのを、改めて印象付けた。(写真は現地時間6日の表彰式で記念写真に納まる関係者=住友ゴム提供)

 受賞したのはハノーバーで7日まで開催した「タイヤ・テクノロジー・エキスポ2019」内で開催した年間表彰だ。タイヤに関係するメーカーや研究機関などによる研究成果の発表に対し、環境、技術、タイヤ業界への供給、タイヤメーカーの5分野で表彰。住友ゴムは2010年に「第4世代ランフラットタイヤ技術」、17年に「新材料開発技術アドバンスド・4D・ナノデザイン」で同じ表彰を受けており、今回で3回目の受賞になる。

 新技術「センシングコア」は2017年5月に発表。もとはタイヤの回転を分析してタイヤ空気圧の低下を検知する技術として開発されたが、アルゴリズムの開発でタイヤ荷重、タイヤ摩耗、さらに路面状態も検知できる技術として確立した。特に路面状態は自動運転のために役立つ情報の1つとされ、車載通信機器を活用して他の自動車と共有することなども期待されている。タイヤ自身がセンサーの役割をにない、新たなセンサーなどを取り付ける必要がないのが特徴だ。

 現時点では欧米で普及しているタイヤ空気圧の警報装置を除いて製品になっていないが、自動車の安全性向上や自動運転技術の普及に向けて、市場が拡大するとの見方は多い。住友ゴムは引き続きソフトウエア開発会社、計器メーカー、自動車メーカーなどと協力し、製品化に向けて開発を続ける計画だ。

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