イーライリリー、ペッパーで治験の参加促進を検証 登録につながるケースも

20190226ペッパー

 米製薬大手イーライ・リリーの日本法人である日本イーライリリー(神戸市中央区)は26日、ソフトバンクのヒト型ロボット「Pepper(ペッパー)」(写真=日本イーライリリー提供)を使って臨床試験(治験)の参加者を募集するテスト運用を実施したところ、ペッパーを設置した医療機関3カ所すべてで患者から問い合わせ得られたと発表した。同意の取得、参加登録につながったケースもあった。同社は、ペッパーが治験の認知向上に寄与した可能性が高いとみている。

 テスト運用は昨年9月上旬から12月上旬にかけて、東京都や大阪府の医療機関3カ所で実施した。ペッパーを通じて、「治験とは何か」「どんな治験を実施中か」といった情報を患者に提供。ペッパーの説明を聞いて興味を持った患者には、医師や治験コーディネーターから詳しい話を聞けるようにした。ペッパーを通じて提供する情報は、通常の治験を促すポスターと同じ内容にしたうえで、ペッパーの効果を医療機関のアンケート調査によって検証した。

 アンケートの結果によると、「患者との会話がはずんだ」「病院の雰囲気が良くなった」といった、治験だけでなく医療機関全体のコミュニケーションが改善したケースもあったようだ。これまで治験に興味を持たなかった患者も、ペッパーが関心を持つきっかけになった例もあった。日本イーライリリーは今回のテスト運用をもとに、ペッパーを医療機関内で治験へ参加を呼びかける際の選択肢の1つにできるよう、社内での手続きを進めたい考えとしている。

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