自治体にお金がないってどういうこと? 職員ら財政再建をゲームで体験

20190224自治体経営シミュレーション

 神戸市は24日、福岡市の中小企業振興部長で、同市で財政調整課長の経験を持つ今村寛氏を講師に迎えた勉強会「自治体経営シミュレーションゲーム SIM2030 in 神戸」を開催した。近隣自治体の職員にも開放し、さまざまな立場の自治体職員らが、扶助費や公債費が財政を圧迫するなかで、新規事業の費用をひねり出そうと財政再建をゲームで体験した。自治体職員ら約50人が参加し、半数近くは神戸市以外の職員だったという。(写真は「予算編成」に取りかかる参加者)

 ゲームは6人ごとの班に分かれて進行する。それぞれ総務財政局長、市民・防災局長、福祉・こども局長、環境・農水局長、経済文化局長、まちづくり局長の役を担当。社会保障費などの費用が増加するなか、社会問題化する老朽化マンション問題への対応など新規事業を迫られる。そのためにカードに書かれた現在進行中の事業のうち、何を削るか「予算編成」する。さらに作成した予算案は、となりの班の参加者が「議会」役になってチェックする。

 議会対策として予算を削減する根拠や基準を議論するうち、予算編成方針が固まっていくのが体感できる。そうした中では各局長役の参加者が手持ちの事業が何かを他人に示す情報共有と、浮かび上がった予算編成方針に沿って、各局の立場を超えて議論をすると作業が早く進むことに気づく。今村氏は「早く自分のカードを他人に見せて情報共有した班ほど早く議論が進んだはず」「ゲームが終わる頃には誰が何局長が分からなくなるほど話が進んだのでは」と解説する。

 今村氏が福岡市以外の職員向けに、財政の講師を務めるのは今回で100回目という。もともと今村氏が財政課長時代に、一般財源を部局ごとに配分した金額内に収める「枠配分方式」を導入した背景を庁内に説明するために、熊本市で始まった模擬財政のゲームを取り入れたのがきっかけ。その後、設定のリアルさなどが話題になり、国内各地でゲーム体験の要望が相次ぐようになった。今村氏は「とかく嫌われがちな『行革』(に伴う予算削減)だが、時代に対応した新たな施策展開のために、必要な財源を確保するのが本当の目的だと理解してほしい」とも強調していた。

関連記事

広告

コメント

コメントの投稿

非公開コメント

サイト内検索

広告

神戸経済ニュース twitter

神戸経済ニュースについて

kobekeizai

Author:kobekeizai
神戸市域の景気・企業・金融・経済政策などにまつわる話題を随時お伝えします。すべての記事が書き下ろしです。詳しくはこちら。

広告