「研究とは一歩一歩の試行錯誤」 神戸で本庶佑氏のノーベル賞祝賀会

20190220本庶佑氏祝賀会

 神戸医療産業都市推進機構の本庶佑理事長(写真右)がノーベル生理学・医学賞を受賞したのを記念した祝賀会が20日夕方、神戸市中央区のホテルで開かれた。あいさつした本庶氏は、スウェーデンで開かれた授賞式から神戸に戻り、同氏の研究グループと討論して「研究とは、未知の世界があまりにも多くて、ここをつつけば何が出てくると誰も予見できず、一歩一歩、試行錯誤しながら進んで行くというの改めて実感している」と述べ、研究の継続が自身の成果につながったことを振り返った。祝賀会には神戸医療産業都市に拠点を置く企業のトップなど政財界の325人が出席した。

 本庶氏は「私の研究も、ここにがんを治す薬があるだろうと思ってやったわけではない」「多くの共同研究者の方の協力のもとにできたこと」と続けた。そのうえで「神戸の地で若い人がこの(生命科学の)分野で元気に活動し、神戸の地から新たな医薬品が生まれ、医療機器が開発され、世界に神戸の名が響き渡るようになればよいと願っている」と力を込めた。

 祝賀会では本庶氏に神戸市から名誉市民の称号を贈る式典も開催。久元喜造市長(写真中)が証書に相当する「称号の記」に加え、名誉市民賞の目録と記念品の目録を手渡した。あいさつした久元氏は「わが国が世界に誇る本庶先生に神戸医療産業都市を導いていただいている幸せを改めて感じている」と述べ、本庶氏の功績をたたえた。(写真は「称号の記」を受け取る本庶氏)

 神戸医療産業都市推進機構の井村裕夫名誉理事長は「関西人としてもうれしい」、兵庫県の井戸敏三知事は「子どもたちに大きな夢を与えてくれたことに感謝したい」、神戸市議会の北山順一議長は「神戸の人間として、こんなにうれしいことはない」、神戸商工会議所の家次恒会頭は「先生のオリジナリティと研究に対する情熱を学ばなくては」などと述べて、それぞれに本庶氏の受賞を祝った。

▽関連記事

関連記事

広告

コメント

コメントの投稿

非公開コメント

広告

広告

広告

カレンダー

03 | 2024/04 | 05
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 - - - -

広告

広告